予備知識ゼロの人でも、
3分で分かる「1型糖尿病」

Q...そもそも「糖尿病」とは何ですか?

A...「糖尿病」とは、「高血糖による血管障害」のことです。血糖(血液に含まれる糖分濃度)が高い状態(=高血糖)が長期間続くと、全身の血管が障害を受け、さまざまな病気の原因となります。「尿に糖が出る」のは、あくまでその1側面に過ぎません。

Q...高血糖になると血管はどうなるのですか?

A...毛細血管がボロボロになり、それらの血管が集中する網膜や腎臓、末梢神経などが機能しなくなります。一方、大きな血管も柔軟性を失ってしまい(動脈硬化)、心臓の血管が詰まったり(心筋梗塞)、脳の血管が破れたりする(脳卒中)原因となります。

Q...どうして高血糖になるのですか?

A...血液中から細胞内へブドウ糖を取り込むために不可欠な「鍵」となるホルモンがインスリンで、このインスリンの量が足りなかったり、インスリン自体の効きが悪くなったりすると、高血糖になります。

Q...高血糖になるのは生活習慣が悪いからですか?

A...日本人(大和民族)はもともとインスリンの分泌量が少なく、現代社会のように運動量が少なく栄養にも恵まれた状態になると、誰でも高血糖になる可能性があります。これが一般的な「糖尿病」で、正式には「2型糖尿病」と呼びます。必ずしも「贅沢が2型糖尿病の原因」という訳ではないのです。

Q...生活習慣以外にも血糖が高くなることはあるんですか?

A...あります。何らかの原因で膵臓からインスリンが突然分泌されなくなると、血糖を下げることができなくなり、そのまま放置すると数日〜数ヶ月で死に至ることがあります。これが「1型糖尿病」です。

Q...「1型糖尿病」って、普通の糖尿病(2型糖尿病)と違うんですか?

A...「1型糖尿病」は、風邪のウィルス感染などが原因で、インスリンを作る細胞(膵β細胞)だけが突然破壊されてしまい、高血糖になる病気です。日本における「糖尿病」の95%以上が「2型糖尿病」で、「1型糖尿病」は5%以下しか存在しません。(10万人〜20 万人)

Q...1型糖尿病は、どのような治療が必要なんですか?

A...血液中から細胞内へブドウ糖を取り込む、すなわち血糖を下げるホルモンである「インスリン」が自分では作れなくなるので、注射またはポンプによって補充する必要があります。逆に、1型糖尿病にはインスリン注射以外の治療法は、現在のところありません。病気の実態からすると「インスリン欠損型高血糖症」と言い換えてもいいでしょう。

Q...1型糖尿病になると、もう普通の生活はできないのでしょうか?

A...「限りなく普通の人の生活に近い生活」はできます。血糖コントロールさえうまくいけば、一般健常者より健康な生活を送れるかもしれません。ただ、頻繁なインスリン注射や、現在の血糖値を確認するための血糖測定、そしてインスリンの量と食事内容(主に糖質量)が釣り合っている必要があるため、それらを理解し、また慣れるまでにはそれなりの習熟と期間を要します。

Q...1型糖尿病の人に対して、何を気を付ければいいのでしょう?

A...それは「血糖を維持するために必要なことを自由にさせてあげること」です。例えば、血糖測定であったり、高血糖を補正するためのインスリンの追加注射であったり、低血糖から回復するための補食であったりするのですが、それらを気兼ねなくできるよう配慮していただければ幸いです。

Q...では特別なことはしなくていいのですね?

A...はい。ごくまれに血糖値が低くなり過ぎて、貧血のような症状が出ること(低血糖)がありますが、そのときはブドウ糖やブドウ糖の含まれるジュースを飲ませるなどしてもらえると助かります。それ以外は普通でお願いします。

引用文献
【予備知識0 の人でも、3 分で分かる「1 型糖尿病」】
糖尿病患者団体 マイスター・ジャパン

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